取引先への贈答品とインボイス

取引先へのお中元・お歳暮を会社で買うとき、購入した店からインボイス(適格請求書)が受け取れないと、消費税の仕入税額控除はどうなるのかを、国税庁の案内で整理します。法人税側の交際費の扱いは別ページにあります。個別の判断は、税務署か税理士に確認してください。

仕入税額控除とインボイスの関係

事業者が納める消費税は、売上げのときに受け取った消費税額から、仕入れや経費で支払った消費税額を差し引いて計算します。この差し引く計算が仕入税額控除です。国税庁は、控除をするには金額が正しいと確認できるよう、インボイスの保存が必要だと案内しています。

取引先への贈答品の購入も、会社の仕入れや経費にあたるため、この仕組みの中で考えます。百貨店やギフト店での購入でも、領収書がインボイスの記載事項を満たしているかが分かれ目になります。

インボイスがないときの扱い

場面国税庁の案内
原則インボイスがない仕入れや経費は、仕入税額控除ができない
簡易課税制度・2割特例・3割特例を使う受け取ったインボイスを保存しなくても、仕入税額控除を受けられる
経過措置の期間令和13年(2031年)9月末までは、インボイスの保存がなくても仕入税額相当額の一定割合を仕入税額とみなして控除できる

経過措置の割合と適用条件は、このページでは扱いません。国税庁のインボイス制度のページで確認してください。品目ごとの消費税率はお中元・お歳暮の消費税にあります。

贈答品の購入前に確認すること

受け取った領収書・納品書の確認表

国税庁が示す記載事項を、受け取ったその場で見る順に並べました。書類の名称(領収書・納品書・請求書)は問われません。

見る項目見るポイント
売手の名称と登録番号登録番号がなければインボイスにならず、原則として控除の対象外
取引年月日購入した日が書かれているか
取引内容何を買ったかが分かるか(お中元・お歳暮の品名など)
適用税率ごとの対価の総額と消費税額等酒類など税率が分かれる品を一緒に買ったときは、税率ごとに分かれているか
相手方(自社)の名称小売業・飲食店業などが交付する簡易インボイスは省略できる

百貨店の包装に入った納品書だけで済ませず、レジで受け取る書類にこの項目があるかを購入時に見ておくと、あとから再発行を頼まずに済みます。

よくある質問

インボイスがない贈答品の購入は消費税の控除ができないのか
国税庁は、インボイスがない仕入れや経費は原則として仕入税額控除ができないとしています。ただし簡易課税制度や2割特例・3割特例、令和13年(2031年)9月末までの経過措置があります。
経過措置はいつまでか
国税庁の案内では、インボイスの保存がなくても仕入税額相当額の一定割合を仕入税額とみなして控除できる経過措置が、令和13年(2031年)9月末まで設けられています。
納品書だけでも仕入税額控除に使えるか
国税庁は、請求書に限らず、所定の事項が記載された書類であれば領収書や納品書など書類の名称を問わずインボイスになるとしています。納品書に売手の登録番号や適用税率などが記載されているかが分かれ目です。
領収書に宛名がなくてもインボイスになるか
小売業や飲食店業などが交付する簡易インボイスは、宛名の記載を省略でき、適用税率と消費税額等のどちらか一方の記載でよいとされています。受け取った書類に宛名がなくても、不備とは限りません。交付できる業種は国税庁の案内で確認してください。
簡易課税や2割特例なら領収書は保存しなくてよいか
消費税の納付税額の計算では、インボイスの入手や保存は必要ありません。ただし国税庁は、所得税等の観点からは、これまでどおり領収書や請求書などの書類の保存が必要だとしています。
領収書は、インボイスとして使えるか
書類の名称は問われません。国税庁は、所定の事項(相手方の名称、売手の名称と登録番号、取引年月日、取引内容、適用税率ごとの対価の総額、消費税額等)が記載された書類であれば、領収書や納品書もインボイスになるとしています。

次に確認すること

  1. 会社の費用の扱い:法人のお中元・お歳暮は交際費になる?
  2. 品目ごとの消費税率:お中元・お歳暮の消費税
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