お中元・お歳暮の手紙の書き方(同封する添え状と別便の送り状の例文)
お歳暮の添え状は、品物と同じ箱に封をせずに同封して構いません。お中元・お歳暮の品を配送で贈るときに手紙を同封する「添え状」と、別便で先に送る「送り状」の使い分け、封の仕方、相手別の短い例文、季節ごとの時候の挨拶をまとめました。
お中元・お歳暮の手紙は、品物と同じ箱に同封して構いません。同封する手紙は「添え状」と呼び、封をせずに入れます。より丁寧にしたいときは、別便で先に送る「送り状」にします。どちらか一方で足ります。
お歳暮の手紙・添え状 例文(品物と一緒に入れる1本)
品物と同じ箱に入れる添え状の例です。取引先や目上の方にも使える丁寧さで、宛名・差出人・日付を入れて使います。お中元に使うときは、時候の挨拶と結びを下の7月の表現に替えてください。
「拝啓 師走の候、○○様におかれましてはご健勝のこととお喜び申し上げます。本年も格別のご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。つきましては、日頃の感謝のしるしに、心ばかりの品をお届けいたしました。ご笑納いただければ幸いです。寒さ厳しき折、どうぞご自愛のうえ、よいお年をお迎えください。まずは書中をもってお歳暮のご挨拶を申し上げます。 敬具」
手紙は封をせずに箱へ入れます。別便で先に知らせるときの違いは、次の「添え状と送り状の違い」で説明します。
お中元の添え状 例文(品物と一緒に入れる1本)
お中元の品に同封する添え状の例です。取引先にも使える丁寧さで、宛名・差出人・日付を入れて使います。手紙は封をせずに箱へ入れます。
「拝啓 盛夏の候、貴社ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。日頃の感謝のしるしまでに、心ばかりの品をお送りいたしましたので、ご笑納いただければ幸いです。今後ともよろしくお願い申し上げます。 敬具」
添え状と送り状の違い
品物と一緒に同封する手紙を「添え状」、品物より先または別便で送る手紙を「送り状」と呼びます。より丁寧な形は送り状ですが、実務上は添え状で済ませることも多くあります。手渡しできる相手には、口頭の挨拶で代替できます。
宅配便の「送り状(伝票)」は、運送会社が用意する荷物の伝票のことで、ここで説明する手紙の送り状とは別のものです。伝票の記入欄は運送会社ごとに違うため、記入の仕方は依頼する運送会社の案内に従ってください。のし紙の名前の書き方はのし紙の連名の書き方にまとめています。
お中元・お歳暮で手紙を同封するときと別便で送るときの違い
| 項目 | 同封する(添え状) | 別便で送る(送り状) |
|---|---|---|
| 届き方 | 品物の箱に入れて一緒に届く | 品物より先に郵送する。到着の3日前から前日ごろに届くのが目安 |
| 書くこと | 贈る旨と挨拶。到着日時は書かなくてよい | 贈った旨に加えて、品物の到着予定日時を知らせる |
| 丁寧さ | 送り状よりくだけた扱い | より改まった書状とされる |
| 間に合わないとき | そのまま同封する | 電話で一言伝えるだけでも気持ちは伝わる |
「別便にて」の書き方
別便で送る送り状では、本文に「別便にて、お歳暮の品をお送りいたしました」のように、品物を別便で送った旨を一文入れます(お中元なら「お中元の品」)。到着予定日時が決まっていれば、その一文のあとに添えます。荷物に貼る宅配便の伝票の書き方は、挨拶の手紙とは別なのでお届け方法の比較の「宅配便の送り状(伝票)の書き方」で確認できます。
どちらか一方で足ります。両方を出す必要はありません。親しい友人・親戚・取引先ならメールで知らせる方法も一般的になっています。
品物と添え状を同じ箱で送るときは、手紙の封をしないで入れます。封をすると信書にあたるためです。配送で贈る場合は、配達中に汚れにくい内のし(箱にのしを付けてから包装する形)が向いています。
手書きでもパソコンの文章でも、内容が丁寧なら感謝は伝わります。手書きが負担なら、文末の署名だけ手書きにする方法があります。
相手別の短い例文
全員に同じ文面を使うと機械的な印象になります。次の2つを土台にして、相手に合わせて言い換えてください。
家族・親しい間柄(添え状)
「厳しい暑さが続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。ご無沙汰しており申し訳ありません。日頃の感謝を込めて、ささやかですがお中元の品をお送りします。お気に召していただけると幸いです。暑さ厳しき折、どうぞご自愛ください。まずはお中元のご挨拶まで。」
目上の方・取引先(送り状)
「謹啓 猛暑の候、○○様におかれましてはますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てにあずかり、厚くお礼申し上げます。日頃のお礼とご挨拶を兼ねて、○月○日到着の予定で心ばかりの品をお送りいたしました。お納めいただければ幸いです。今後ともご高配を賜りますようお願い申し上げます。略儀ながら、書中をもってお中元のご挨拶とさせていただきます。 謹言」
頭語と結語は組み合わせが決まっています。「拝啓」には「敬具」、「謹啓」には「謹言」を合わせます。お歳暮に使うときは、時候の挨拶を下の12月の表現に、結びを年末の言葉に替えてください。
基本構成
- 時候の挨拶(季節を表す言葉。下記の例文を参照)
- 日頃の感謝の言葉(「平素は格別のお引き立てを賜り」等)
- 品物を送った旨(「心ばかりの品をお送りいたしましたので、ご笑納いただければ幸いです」等)
- 結びの挨拶(相手の健康・繁栄を祈る言葉)
添え状には、品物が届く日時などの事務連絡は含めません。事務連絡が必要な場合は、別の手段(電話・メール等)で伝えます。相手との関係性によって敬語の使い方が変わり、親族には柔らかい表現、ビジネス関係にはより格式張った表現を使います。
7月(お中元)の時候の挨拶
お中元を贈る時期(7月上旬〜8月15日ごろ)でよく使われる表現です。
| 時期 | 表現例 |
|---|---|
| 7月全般 | 盛夏の候、酷暑の候 |
| 7月下旬〜8月 | 猛暑の候、「連日厳しい暑さが続いておりますが」 |
この時期の添え状の例文は、上の「お中元の添え状 例文」に載せています。
12月(お歳暮)の時候の挨拶
| 時期 | 表現例 |
|---|---|
| 12月全般 | 師走の候(最も一般的) |
| 12月上旬 | 初冬の候 |
| 12月中旬前後 | 寒冷の候(解説によって上旬〜中旬、中旬〜下旬と幅があります) |
| 12月下旬 | 歳末の候 |
例文(ビジネス): 「謹啓 師走の候、貴社ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。平素は格段のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。本年も残りわずかとなりましたが、日頃の感謝を込めて心ばかりの品をお送りいたしました。皆様よいお年をお迎えになりますよう、お祈り申し上げます。 敬白」
6月下旬・8月・11月の時候の挨拶
お中元の早めの手配、8月に入ってからの送付、11月中のお歳暮の早期手配では、7月と12月の表だけでは足りません。暦の解説サイトの月別一覧では、次のように区分されています(解説によって時期の区分は異なります)。
| 時期 | 表現例 |
|---|---|
| 6月下旬(21日〜30日) | 夏至の候 |
| 8月上旬(立秋の7日ごろから) | 立秋の候 |
| 8月中旬 | 残暑の候、残炎の候 |
| 8月下旬 | 晩夏の候、秋暑の候(日本郵便の解説も、8月の例に「晩夏の候」を挙げています) |
| 11月上旬 | 晩秋の候、深秋の候 |
| 11月中旬〜下旬 | 向寒の候(中旬は落葉の候、下旬は霜寒の候も) |
よくある質問
- 手書きでなければ失礼にあたるか
- 必須ではありません。ただし、年に一度の挨拶として手書きにすると、より気持ちが伝わるとされています。
- 親しい友人・親戚にも、この形式の手紙が必要か
- 親しい間柄では、時候の挨拶を省略した普段の言葉での一筆、またはメッセージカードでも失礼にはあたりません。
- 送り状は、品物が届く何日前までに出せばよいか
- 日本郵便の解説では、品物が届く3日前ごろから前日までに届くように送るのがよいとされています。間に合わないときは、電話で一言伝えるだけでも気持ちは伝わるとされています。親しい友人や親戚、取引先には、メールで連絡する方法も一般的になってきています。
- 品物に手紙を同封するとき、封をしてもよいか
- 封をせずに同封します。日本郵便の解説では、品物と添え状を一緒に送る場合に封をすると信書扱いになるため、封をしないとされています。
- 縦書きと横書きのどちらで書くか
- 三越伊勢丹の解説では、形式は縦書きが基本とされています。ビジネスでは横書きや印刷も実務的に使われますが、取引先には手書きが丁寧とされ、枚数が多いときは印刷に手書きの署名を添える方法もあります。
- 日付と差出人の名前は、どこに書くか
- 三越伊勢丹の解説では、頭語、時候の挨拶、本文、結びの順に書き、最後に日付と差出人の署名を置く流れが基本とされています。親しい間柄でも、最後に日付と名前を添えると整います。
- 手紙の宛名や敬称で気をつけることは
- 三越伊勢丹の解説では、会社名や肩書きは正式表記で書き、個人名には敬称を付けるとされています。宛先や敬称の誤りは避けたい点とされています。
- 手紙を同封し忘れたときはどうするか
- 三越伊勢丹の解説では、気付いたらすみやかに、後日はがきやメールで簡潔にお詫びするとされています。
- 添え状・送り状とお礼状は何が違うか
- 三越伊勢丹の解説では、送付状は品物を送ったことの案内、お礼状は受け取った側が送る感謝の返信で、役割が異なるとされています。受け取ったときの書き方はお礼状の例文を参照してください。
- 親しい相手への手紙で、時候の挨拶は口語にしてよいか
- 暦の解説サイトでは、親しい相手には「朝夕はめっきり涼しくなってまいりました」のような口語調で書き、頭語と結語は付けなくてもかまわないとされています。
- お中元やお歳暮の時期が外れたとき、手紙や表書きはどう変えるか
- 高島屋の解説では、お中元の時期を過ぎたら、立秋(8月8日ごろ)までは「暑中御見舞」、立秋を過ぎていたら「残暑御見舞」に表書きを変えるとされています。三越伊勢丹の解説では、お歳暮が年明けになるときは松の内までは「御年賀」、松の内を過ぎて立春前までは「寒中御伺」に切り替えるのが一般的とされています。手紙の時候の挨拶も、この時期に合わせた言葉に替えます。