香典返しの時期・金額・挨拶状
香典をいただいた側が迷う点を、いつ贈るか、いくらにするか、かけ紙と挨拶状をどうするかに分けてまとめました。慣習は宗派や地域で異なるため、以下は三越伊勢丹と高島屋の公式解説で一般的とされる内容です。個別の宗教上の判断は、菩提寺や葬儀会社に確認してください。
香典返しを贈る時期
仏式では、四十九日(満中陰)の忌明け法要の日以降に、忌明けの挨拶状を添えて贈るのが基本です(三越伊勢丹)。忌明けとは、故人が亡くなってから喪に服す期間が明けることです。宗教によって時期が異なります。
| 宗教 | 忌明けの目安 |
|---|---|
| 仏式 | 四十九日(満中陰)法要の日以降 |
| 神式 | 亡くなってから50日目の五十日祭の日以降 |
| キリスト教(カトリック) | 30日目の追悼ミサの頃 |
| キリスト教(プロテスタント) | 1か月後の召天記念日の頃 |
贈る時期は、お盆やお彼岸を避けるのが望ましいとされます。「三月(みつき)またぎ」と呼ばれる、四十九日が3か月目にまたがることを避ける考え方は、語呂合わせの迷信とされています。気にする親族がいる場合は、僧侶などに相談するとよいとされます(以上、三越伊勢丹)。
忌明け後に香典をいただいたときは、いただいてから1週間〜10日後に届くよう手配し、表書きを「志」にして、いただいた額の3分の1〜半分を目安に返します(三越伊勢丹)。
即日返しと忌明け後の香典返し
即日返しは、通夜・葬儀の当日にその場で渡す方法で、香典の額に関係なく全員に同じ金額の品物を渡します(三越伊勢丹)。ただし即日返しはあくまで一時的なお返しです。高額の香典をいただいた人には、即日返しとの差額に相当する品物を忌明け後に贈ります。即日返しの品物が高額なときは、香典が少額の人への忌明け後の返礼を省くこともあります(高島屋)。
香典返しの金額の目安
金額は、いただいた香典の3分の1〜半分が目安です。ただし、あくまで目安とされています(三越伊勢丹)。高島屋の解説では、目上の人には3分の1程度、年下の人には2分の1程度というように、相手によって基準を変えることもあります。「上に薄く、下に厚く」という考え方です。
| いただいた香典 | 返礼のおよその相場 |
|---|---|
| 3,000円 | 1,500円 |
| 5,000円 | 2,500円 |
| 10,000円 | 5,000円 |
表は高島屋が示す「およその相場」で、高島屋は同じ解説で、相場は地域で大きく異なるため、葬儀会社や親戚の年長者に確認するよう勧めています。
相手の立場別の当てはめ例(10,000円の香典をいただいた場合)
| 相手 | 基準(高島屋) | 返礼の金額の例 |
|---|---|---|
| 目上の人 | 3分の1程度 | 約3,300円 |
| 年下の人 | 2分の1程度 | 5,000円 |
| 基準を決めないとき(三越伊勢丹) | 3分の1〜半分 | 約3,300円〜5,000円 |
金額の例は、上の公式の基準に10,000円を当てはめた計算で、公式記事に載る金額ではありません。香典の額・続柄・地域で変わるため、葬儀会社や親戚の年長者への確認も勧められています。
- あまりに高額な香典をいただいたときは、半返しでなく、いただいた額の3分の1か4分の1程度の品物でも失礼に当たらないとされます(高島屋)。親族からの高額の香典は、相互扶助の意味合いが強いため、額にとらわれなくてよいとされます(三越伊勢丹)。
- 現役の世代の人を亡くした場合などは、半返しにこだわらず、心ばかりの品でもよいとされます(三越伊勢丹)。一家の大黒柱を亡くしたなどの事情で、香典返しを贈らない場合もあります(高島屋)。
かけ紙の水引と表書き
弔事の贈り物には、のしの付いた「のし紙」ではなく、水引だけが印刷された「かけ紙」を使います。「のし」はあわびに由来する飾りで、生臭物を忌む弔事には使わないためです(三越伊勢丹)。
| 場合 | 水引 | 表書き |
|---|---|---|
| 仏式(一般) | 黒白または双銀の結び切り | 「志」 |
| 仏式(関西地方など) | 黄白の結び切りが多い | 「満中陰志」。繰り上げ忌明けの場合は「忌明志」 |
| 神式 | 黒白または黄白の結び切り(蓮の柄は不可) | 「偲草」「志」 |
| キリスト教式 | 黒白または黄白の結び切り | 「感謝」「偲草」「志」 |
高島屋の解説でも、表書きは「志」が一般的で、関西では「満中陰志」「忌明」と書かれることがあるとされています。
挨拶状に書くこと
挨拶状は、忌明けの報告とお礼を兼ねたものです。三越伊勢丹の解説では、次の内容を書きます。
- 弔詞(お悔やみ)や香典へのお礼
- 法要を無事に営んだ報告
- 供養のしるしとして心ばかりの品を届ける旨
- 書面での挨拶になることへのお詫び
品物は、お茶・お菓子・海苔などの食品、タオルなどの消耗品、日常で使える実用品といった、後に残らない「消えもの」が選ばれます。近年はカタログギフトも定番になっています(三越伊勢丹)。
出産内祝いや快気祝いなど慶事のお返しと金額・時期・水引を並べて確認したいときは内祝い・快気祝い・香典返しの比較表を、入院や療養のお見舞いをいただいた場合は快気祝いの表書き・のしの使い分けと金額・時期を参照してください。
よくある質問
- 香典返しの金額は半返しで決まりですか
- 決まりではありません。3分の1〜半分が目安で、高額の香典や事情によっては3分の1〜4分の1、あるいは贈らない場合もあります(三越伊勢丹・高島屋)。
- 即日返しをしたら、忌明け後は何も贈らなくてよいですか
- 全員に省けるわけではありません。高額の香典をいただいた人には、差額に相当する品物を忌明け後に贈ります(高島屋)。
- 香典返しはいつ贈りますか
- 仏式では四十九日(満中陰)の忌明け法要の日以降に、忌明けの挨拶状を添えて贈るのが基本です。お盆やお彼岸は避けるのが望ましいとされます(三越伊勢丹)。お彼岸に仏前へ供える品はお彼岸のお供え・手土産で確認できます。
- 時期・忌明けの宗教別の目安・即日返し・金額の目安・かけ紙と表書き・挨拶状の内容・品物: 三越伊勢丹「香典返しはいつ贈る?忌明け後の時期・宗教別タイミングと三越伊勢丹おすすめカタログギフト」(2026-07-29更新)の本文で確認(2026-10-05確認、販売事業者の解説)。https://www.mistore.jp/gifts/choji/koden/
- 相手別の金額の基準・およその相場の表・即日返しとの差額・地域差: 高島屋「立て込んでいるときには聞きづらい……。香典返しの相場とマナー」の本文で確認(2026-10-05確認、販売事業者の解説)。https://www.takashimaya.co.jp/shopping/gift/story/choji/FA15054/
- 宗派・地域の慣習は異なります。北海道の即日返しなど、地域ごとの扱いは公式資料で確認できていないため、このページでは書いていません。